過去のない男

plagio2004-09-14


本国フィンランドはおろか、世界的にもあき竹城以上に評価されているアキ・カウリスマキの2002年カンヌグランプリ作。最近のカンヌって酷いのも多いけど(タランティーノが審査員やってるしさ。別に彼嫌いじゃないけど)これは信頼に値する映画ですよ。
あのグダグダだけど、ちょっと切なくやるせない気持ちになってキュンとしちゃったりする中馬鹿映画『レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ』からもう既に15年スか。年を感じるなぁ。『コントラクト・キラー』以降彼の映画はずっとご無沙汰だったけど、これはとっても楽しめた。素敵×3。ジュークボックスを脇に、赤いソファーにちょこんとかけた中年男女のシーンはそりゃきゅんときますって。あ、結構笑いもありますよ。
小津がどーとか言ってねぇで、このどーしよーもねぇ現実の中、ちっとはこの世界の中に入り込んでありのままに小絶望&小シアワセを味わってみろ!と、言ってみたりしたりする。

DVDのオマケでついてる日本触媒のCMはかなりGoodです。