第3弾 Dancing Queen - P

plagio2004-09-04


週末いい気分で明け方まで飲み、家に帰って泥のように眠り、次に目を覚ますと酒もあまり残ってもいないのだが、爽快でもない曇りの土曜の昼下がり。
飲みものが飲みたくて冷蔵庫まで行こうと思うが、そこまで行くのがめんどうに感じ、ベッドのなかでしばらくうずくまっていたい気分。
そんなときには、こんなどっちつかずなどんよりとしたアルバムが逆に心地よい。

ASIN:B000006L8Y

このPというグループ、ジョニー・デップがベースを弾いているのだが、当然出しているアルバムはこれ一枚。それ以外の情報は皆目知らず。

ところが、侮ることなかれ!このアルバム、結構いろんなことにチャレンジしているのだ。LA的なロックはもとより、アシッドフォーク、ブルーズ、カントリー、サイケ、ハードコアロカビリー、ダブなどなど。
聴くまでは単なるノリで作ったのかな?と思っていたが、なんか一生懸命演奏しているのだ。とてもエライ。微笑ましい。

しかして、ひとつもぱっとする曲がないのも事実なのだ。ボーカル駄目駄目だし。

さて、その中でも秀逸な脱力感を味わえる一曲が、コレ。

3.「Dancing Queen」- P

そう、くすぶり続けていたスウェーデンがフリーセックスに続き、世界に向けて発射した最終兵器、世界のアイドルABBAさんのカバーである。

あのキラキラにきらめくダンスナンバーを無残に解体し、そしてそこから組み立てようにも組み立て方がわからず、とりあえず形だけ整えてみました、いろいろパーツはあまっちゃったけどね的な、なげやり感が充満した一品である。

ビートのもたもた感、ボーカルのだるだる感、虚しく響くディストーション、お金ないからかめんどくさいからか女性バックコーラスのパートをシンセで代用するやるせなさ、全体を覆うネガティブネス。
かならずや、あなたも病み付きになります。

※写真は裏ジャケ